地震

2011年3月11日まで、あのとき関西にいた人にとって、「地震」といえばあの日のことでした。

当時奈良の学校まで通っていたので、ちょうど起きる時間だった午前5時46分、ゆらゆらっと横揺れがあり、「珍しいな、地震か」と思ったら、遠くからゴォーッと地鳴りが聞こえ、大きな縦揺れが続きました。

後で大阪にいた人に聞いたら、震源近くでは横揺れと縦揺れにタイムラグがなかったそうです。

直後は、何が起こったのか誰にも分かりませんでした。神戸からは情報が来なかったから。

町が燃え、高速道路が折れた映像が流れてきたのは、3時間ほど経ってヘリが飛んでから。それまでは、「ビルが倒れているらしい」「停電しているらしい」「火の手が上がっているらしい」という情報がポツポツと入ってくるだけ。

「よく分からないけど大変なことが起こっているらしい」というあの不安。神戸の人は、大阪も全滅したと思っていたので、当初救援を求めることに思い至らなかったとか。

最近の新社会人だとこの地震を知らない人もいます。忘れまい。


たまには感傷的にもなります。