十五少年漂流記

午前中に渋谷区立図書館のHPで予約したら、昼過ぎには届いていました。

十五少年漂流記 (新潮文庫)

十五少年漂流記 (新潮文庫)

子供たちはニュージーランドから漂流したんですね。懐かしい。

ゴードンってアメリカ人だったんだ。冷静沈着で、面倒な性格の相手の話も聞き、ときには皆に厳しく身を律することを求める(ゆえに小さい子からは不人気)彼がアメリカ人の設定。

誰にでも優しく、困った人は放っておけない面倒見のいい人情派正義漢(誰からも人気絶大)のブリアンがフランス人。

頭がよく、射撃の腕も抜群、能力はあるのに高慢な性格が災いして皆に嫌われ、事あるごとにブリアンと衝突するのがイギリス人のドノバン。

出版された1888年当時のフランス人の世界観がよく表れているように思います。当時アメリカは独立直後で、旧世界の因習に囚われない民主主義の理想郷のように思われていましたし、大英帝国はすごいけどイギリス人って嫌い、フランス人万歳!みたいな。

子供たちの大統領選挙のところで、さらっと、

黒人のモーコーには、選挙権はなかったから、投票の数は14票だ。

という文章が入っているのが時代を感じさせます。