TOEFLが運営者側の都合で受験できなかった場合の対応について

今日は、朝からTOEFL受験でした。しかし、結局受験せず。

なぜかというと、会場のPCが上手く動かず、キャンセルになってしまったのです。こういう場合、いったいどう対応してもらえるのか知る機会はあまりないと思うので、実体験を書いてみましょう。

会場は新大久保の高校だったのですが、通常通り受付をすると、E教室はシステムの立上げに時間がかかり、準備中なので少し待って欲しいとのこと。

少し遅れるくらいならと待ちますが、試験開始時間を10分過ぎても呼ばれず。待っている人がスタッフに問い合わせると、20〜30分程度かかりますのでもう少しお待ちくださいとのこと。

まず、20〜30分は「少し」ではないと思うので、クレームを恐れる気持ちは分かりますが、そこはちゃんと伝えるべきでしょう。

それを聞いた受験生の一人が、「別の日に変えてもらえないか」と要求しました。まあ至極まっとうな要求だと思います。

スタッフは「できない」と即答。ところが、抗議した方はかなり意見をはっきり主張するタイプの人で、「運営側の非なのだからおかしい。ちゃんと運営本部に確認してほしい」と粘ります。

そして、スタッフがETSのヘルプデスクに問い合わせます。会場の運営は会場プロパーのスタッフ(今回だと、会場の高校の職員)が行っているようなので、おそらく運営方法に疑義がある場合の問い合わせ窓口が設けてあるのでしょう。

すると、どうやら返ってきた答えが、「20〜30分程度の遅れなら試験を実施するが、あまりにもスタートが遅れるようであれば、試験は実施せずリスケや払い戻しも行う」というものだったらしいのです。

それを聞いた先ほどの受験生、怒ります。「場合によってはリスケや払い戻しもできるではないか。なぜさっきは問い合わせもせずにできないと言ったのか。そのような運営は組織として問題ではないか。このような事例は過去にもあるだろう」と。

正論ですが、他人に何かを要求する場合は、あまり正論で抗議抗議すると逆効果なので、もう少し言い方を変えれば良いのにと思います。人間は完璧な機械ではないし、自分だって生まれてから一度も失敗してないってことはないでしょう。

この時点で、待たされたのと抗議のやりとりでもうテストを受ける気分ではなくなっていました。できればリスケしてもらいたいなあと思いながら、待ちます。

試験開始予定時刻から30分くらい経ったところで、別の方が「さっき30分くらいでスタートできると聞いたが、いつ始められるのか。できないならできないと言ってもらった方が、無駄な時間を過ごさなくてすむのだが」と質問します。

要するに、受験生としては、もうキャンセルできるのならして、スッキリした気分で別の日に受験したいと思っていたにもかかわらず、運営側は「どんなに遅くなってでも受験させる」ことに固執していたのです。それがお客さんのためだと思っているようなところも。

対するスタッフの回答は、「あと10分くらいでご案内できると思うのでお待ちください」でした。それは分かりますが、この時点での受験生の気持ち、「もうこんな時間になっちゃったら、キャンセルできるものならしたいんだけど」には応えていません。

試験開始予定時刻から50分ほど経ったところで、ようやく教室に案内できるとのことで会場へ。

しかし、会場のPCはまだちゃんと動きません。予定時刻から一時間以上経ち、やっと何人か受付ができ受験し始めました。

一番最初に抗議をした受験生が、待ちきれずに一番最初に並び受付をしていましたが、そのときに、「一時間以上経ったので、リスケできないかもう一度確認してもらえませんか」と要求。

このタイミングの差が後に悲劇の原因に。

何人か受験スタートしたところでまた不具合(TOEFLは一人ずつ呼ばれて受験開始します)。まだ受付が終わっていない受験生がしばらく待っている間に、ある受験生が「時間がないのでもう帰ります。」と席を立ち、もう一人の受験生が、「私も帰りたいが、これだけ時間が経ったのだからリスケ対応できないのか」と質問。

しばらくすると、スタッフが「リスケか払い戻しができないか確認中なのでお待ちください」と宣言。この「確認」が最初の抗議によるものなのか、それとも帰ろうとした人の抗議によるものなのかは分かりません。

この時点で、私はシステムの復旧を受付デスクで待っている状態。正直もう受験する気分ではないので、仮に復旧して最悪のコンディションで受験を始めてから「リスケできます」となると最悪です。なので、「いま一生懸命復旧していただいているが、キャンセルできるのならしたい」と伝えて布石を打ち、オプションを確保。

すると、戻ってきたスタッフが「リスケか払い戻しを希望する方は、名前と連絡先をこの紙に書いてください」と対応を始めました。

それを聞いた最初の抗議者が、受験しながら、「ずるーい!」と一声。

そうでしょうね。だって彼女は「リスケできるものならしたいんですけど」と最初から言っていたんですから。それをとにかく受験させることに固執し、なだめすかして受験させ、しばらくしてから他の人はリスケできるというのですから、冗談じゃないと思うでしょう。

ただでさえ一時間以上も待たされれば集中力が切れるのに、おそらく怒り心頭で試験どころじゃないでしょうね。

トラブル発生時の受験生のニーズを完全に読み違え、形式を整えることにこだわりすぎた結果です。

まあ、一義的には運営側がトラブル発生時のルールを持っていないのが悪いんですが、最初の抗議者さんもやや猪突猛進すぎて落ちなくてもいい落とし穴に落ちたなという印象です。しばらく見ていれば、スタッフがあまり気の利いた動き方をしていないのは分かるはず。ダラダラと時間をかけた挙句、受験スタートしてからちゃぶ台を引っくり返されることもありうると読める展開でした。

でも、ほんと対応はひどいと思います。受験料210ドルも取っといてこれか・・・。