デフレの正体 経済は「人口の波」で動く

ちきりんのブログで絶賛されていたので借りました。

デフレの正体  経済は「人口の波」で動く (角川oneテーマ21)

デフレの正体 経済は「人口の波」で動く (角川oneテーマ21)

これはかなり衝撃的。

一言でいうと、副題のとおり「経済は人口の波で動く」というもの。タイトルの「デフレの正体」というのは、確かにそれも説明しているのですが、それよりもむしろ、一国の経済が人口動態でどう動いていくかを説明しています。

過去の高度成長や90年代後半からの長期低迷が、見事に「現役世代の数」の増減とリンク。「率」ではなく「絶対数」であるところがポイントです。高度経済成長がほとんど人口動態で説明できてしまうというのは、誰かのツイートでも見ましたが、本当にそのとおり。

もう一冊のこれ

老いてゆくアジア―繁栄の構図が変わるとき (中公新書 1914)

老いてゆくアジア―繁栄の構図が変わるとき (中公新書 1914)

と組み合わせると、さらによく分かります。このあたりの情報からすると、中国は今年あたりから(少なくとも5年以内には)失速するはず。

さらに、これ

世界国勢図会〈2010/11年版〉

世界国勢図会〈2010/11年版〉

で人口データと社会インフラの整備具合(就学率)を見るに、今後の有望株は、インド、ベトナム、フィリピン、マレーシア、トルコ、南アフリカあたりではないかと勝手に予想してみました。