長く働いてきた人の言葉
知人のフリー編集者に薦められて読みました。
- 作者: 北尾トロ
- 出版社/メーカー: 飛鳥新社
- 発売日: 2013/04/26
- メディア: 単行本
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たまにはこういうのも読まないとね。社会起業と鼻息荒くしてる人や、グローバル人材がどうのこうのとか、はたまた裏技的な商売で一攫千金だとか、そんな話ばっかり聞いてると、目の前がぼやけてくる。
スーパーマンではない普通の人々の仕事を語った本。タクシー運転手、船員、コンビニ店長、床屋、喫茶店のマスターなど。
いい本でした。コンビニの店長さんと床屋のおばちゃんの話が良かった。
「キャリア」とかじゃねえんだよなあ。「営み」だよなあ。
ハラール食品イベントに行く
友達の稲葉君に誘われて、マレーシア料理屋でのイベントに参加しました。
しかし、書いてる記事が三本連続で稲葉君イベントじゃないか・・・。
厳密にいうと、一般財団法人ハラール・ジャパンの人と「えいようのわ」とかいう管理栄養士さんの食育イベントサークルみたいなところの合同イベントで、出た料理自体はハラールじゃないかも。
マレーシア料理は美味かったです。
財団の代表の方がもっぱらビジネスの観点から語るのは、その出自からしてまあ違和感はありませんが、純粋な若い人が聞くとちょっとザラッとしたかも。
新興マーケットを拓くとき、自分が業界団体や啓蒙大使みたいになって市場を創る・設計するのはよくある手法ですよね。若干マッチポンプ的な。それでカネが回り、今まで人々が知らなかった(でも実は今までもあった)ものが「発見」されて市場になるので、いいことなんですけど。
いろいろな人が来ていました。割と地に足ついてる感じの人が多かったかな。この手の社会活動系イベントにしては。
目がキラキラしてて、何かに憑かれたように話す人は苦手なので、その点はよかったです。人の話を聞くときは聞き、目の奥に静かな光がある人が信頼するに足る人だと最近は思います。
ちなみに、ハラール・ジャパンの人が会社でやっているハラール弁当宅配サイトは、月商100万円だそうな。
なかなかやるなあ。
アフリカン・フェアに行ってきました
山手線で偶然広告を見かけたアフリカン・フェアに行ってきました。
今日からアフリカ開発会議が横浜で開催されるのにあわせ、パシフィコ横浜で5月30日から行われているものです。明日6月2日まで。
朝から会場入り。パシフィコ横浜。
だいぶ昔のエジプト展以来でしょうか。
民族衣装やスーツ姿のアフリカの方々がうろうろしています。中には軍服姿の人も。
入口です。
アフリカ全土から物産が勢揃い。他にも投資の相談やITオフショアのブースなんかもありました。
が、気がつけばほとんど写真撮ってない!カラフルな工芸品とかたくさんあったのに。
ブースのほとんどが農産物。コーヒーと紅茶はだいたいどの国もありました。あとは、蜂蜜、ジン、ワインビネガー、ツナ缶、シアバター、エッセンシャルオイルあたりでしょうか。編んだかごみたいな工芸品もよく見かけました。レソトの養殖トラウトなんてものも。
ジブチのブースでは塩の塊を売ってました。塩湖の波打ち際で自然にできる丸薬みたいな塩です。
ナミビアのビールが抜群に美味かったです。私はビール嫌いなのにもかかわらず。しかしまだ日本での取り扱いはないとのこと。
唯一、農産物以外で目についたのが、ルワンダのITオフショア。
ルワンダがIT立国を目指しているなんて知りませんでした。あの大虐殺があったところですよね。
アフリカ料理コーナーもあり、カメルーン、トーゴ、エジプトなんかの料理が。トーゴのラム肉をナッツのソースで煮たカレーみたいなものをいただきました。
肉が柔らかくて味がしみてて美味かった。
物産は一次産品が中心で、このまま日本に持ってきてどうかなという感じですが、観光に行ったら素晴らしそうなところはたくさんありました。セイシェルとか。
会場から出てショッピングモールのフードコートで昼食をとっていたら、軍服姿の人がKFCで食事中。
シュールな光景です。
明日まで開催中です。
エシカルジュエリーの話を聞く
三連休最終日は、友達の稲葉君(@Inaba Tetsuji)に呼ばれて、白木夏子さんという方の出版記念トークショーに行ってきました。
その筋(社会起業家系)では有名な方らしく、途上国で宝石を買い付けてブランドを展開している方です。いわゆるフェアトレード。
ものすごくまっすぐな方で、いや、相対していた学生団体(主催者)の人たちがまっすぐだから、そちらの面を出したトークにしていたのかもしれませんけど。実際には、あそこまでなにがしかをやってのけている人はただまっすぐなだけではないはず。そこはいろいろと大人の知恵があると思い、私はそっちが聞きたかったのだけれど、学生さんたちが主役の場だからあれでいいのか。
ほんとは商売のオペレーションとか聞きたかったんだけどなあ。学生さんたちは、やっぱり「学生時代は何をしていたか」「これを始めたきっかけは」とかが気になるみたい。
動機なんかどうだっていいんだけどなあ。モテたかったから、でもいいじゃない。
まあ、それはともかく。
すごいなあと思いつつ、私の周りにはもう新興国を「助けてあげる」対象ではなくて商売の相手として見ている人たちがいて、そちらの情報も頭の片隅に置きつつ一歩引いて見ると果たしてどうなんだとか考えたり。
そうは言っても、現地に行って貧困の現場を目の当たりにした人の問題意識はやっぱり違うんだろうなあ。
昔だったら純粋にすごいと思っただろう人でも、相対的に見てしまうのが年か。
それから、フェアトレード系の起業で「支援色を出さずにちゃんとブランドとしてやっていきたい」と言う人は多いのだけれど、それはいつも疑問に思う。
それはそれでひとつのブランドの立て方じゃないのかな。実際、エコカーは割高でもエコカーを買う人がいるから成り立ってるわけだし、この記事を見ると宝石の原価は市場価格よりも高いらしいし、「こういう活動をしてます」じゃいかんのだろうか。
まあそんなこんなをいろいろ考えつつ、でもやっぱり何かをやってる人はすごいし、そういう人の話を聞いて頭を洗うのは大事だと思いました。最近、ボケないように意識的にやってます。
連休初日(少し普段と違うことをし、本を読むことなど)
突発的に埼玉県熊谷市に行ってみました。
特に理由も目的もなく。
毎日同じ電車に乗り、同じ風景を見ていると脳みそが腐りそうなので、違う風景を見るために。あ、目的あった。
東京に住んで10年以上経った今ですら、普段の道から路地一本外れてみると知らない世界が広がっています。自分は知らなくても、そこにはちゃんと生活がある。
地方から上京してくると、東京以外の関東にはあまり行きません。東京が目的地だったので、その周辺には行く動機がない。
というわけで、ランダムに選んだ近郊に行ってみることに。熊谷にしたのは何となく。
なぜか朝5時に目が覚めたので、近所のファミレスで朝食をとってから高崎線で熊谷まで。土曜の早朝なんて誰も乗ってないだろうと思ったら、だんだんものすごい混雑。
秩父に登山に行く人たちと、部活の中高生の大群です。
昔は山男だったので、登山者の世界があることは知っていましたが、部活少年ではなかったので、土曜の朝からこんなに大移動があるとは知りませんでした。
同じ国、同じ時代に生きていても、生活の時間割と場所、そして関心が違うと人は交錯しない。
混んでからの車中ではずっとこれを読んでいました。
この本のとおりに現実が進んでいて、どうもこれは困ったなあという印象。とにかく知恵を使って生きるしかない。
熊谷駅に着いたものの、朝7時過ぎで24時間営業の店舗がいくつか開いているだけ。駅の周辺を散策してみましたが、特に何もありません。大量の部活少年少女たちはバスで運動公園に行くようです。
そうか、これが地方都市か、そういや実家もこんなんだわ、と思いつつ、これはこれで生活しやすいよね、とも思います。
バスに乗らないとどこにも行けない様子だったので、まあそこまでしてお寺やスポーツ施設を見ることもないかと帰宅しました。基本的に、関西出身だと関東で神社仏閣を見ようとはあまり思わないのです。
さて、GWは家でじっくり勉強するとします。
土日
土曜は神保町の古本屋街でぶらぶら。学生時代の友達と話す。あんまり大風呂敷というか、「世界を救う」的ビジョンのない人で、その場その場の生存競争を重視してる感じ。最近はこういう人のほうが好きだし信用できる。
古本屋街では、新刊書店では出会わない本と出会う。
例えば、何軒かの店で見かけた『読史備要』(東京大学史料編纂所)。たまたま見つけて手に取ってみると、どうやら、日本史版の『理科年表』みたいなものらしい。昔の官職のリストや主な家の家系図などが載っている。
他にも、古文書を本にして刊行してあるものとか、特定のテーマの論文集みたいなものとか、タイトルだけでゾクゾクするものばかり。紙ベースの出版では絶対に採算が取れないと思うので、古本屋から消えてしまうとおそらく永遠に失われるものばかりだと思う。もったいないのでなんとかして救いたいものだが。
日曜は朝から読書しつつ、PHPの勉強しつつ、CHUCKのブルーレイ見る。フレンズもいいかげん何巡もしているので、切り替えてよかった。聞いてるとフレンズよりずっと難しいので、やっぱりフレンズは簡単な会話で笑わすコメディなんだなあと実感。
仕組みもいろいろ作っていかないと。